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先日医局会にて大村先生より初の論文報告会を開催していただきました。

突然ですが、これは何のグラフでしょうか?

これは医療従事者が使う論文検索サイトで「Jikei Otorhinolaryngology (慈恵 耳鼻咽喉科)」と入力し検索すると該当する当教室の論文数です。2013年が9件であったのに対し、昨年は35件、今年は1ヶ月を残し、すでに50件の論文がPublishされています。

私たちレジデント 1年目の多くは、論文を書いた経験がほとんどありません。よく上の先生からは「論文は若いうちから書いたほうがいい」と言われます。では論文はなぜ書かなくてはならないんでしょうか。偉くなるためでしょうか?資格を取るためでしょうか?

大村先生は従来の術式ではアプローチしきれない症例を経験し、独自の術式を編み出しました。その発想のきっかけは暗黙のルールや常識を疑うことだったそうです。日常に転がっているヒントに常にセンサーを張り、なんでだろう?と疑問にもつ姿勢、それを泥臭く調べる根気強さ、名声からは想像もつかない日々の小さな一歩の積み重ね。この大村先生の努力は、世界中の患者さんを救うため知識として還元されるべきであり、その手段が論文なんだと思いました。

大村先生は、現在その術式を用いて、他の病院では治療が難しかった多くの患者さんを救っています。

先生が執刀した患者さんだけを救うのではなく、論文として形あるものとして残すことによって、広い世界で、また未来で、同じく困っている患者さんを救うことができるのです。

いまや一つの術式として定着している、大村先生が考案した術式ですが、Acceptされるまでは茨の道だったそうです。実際に文字に興す大変さ、英語論文ということで使い慣れない言葉の壁もありました。最初はタブーとされ、称賛どころか発表する機会も得られなかったそうです。そんな“Publish“までの長い長い道のりを知っている大村先生だからこそ、功績を称え合う場として、当報告会を立ち上げてくださいました。

私も大村先生の様な偉業を成し遂げられるかはわかりませんが、日々の小さな努力を積み重ね、いつかこの報告会で発表できたらいいなと思いました。

大村先生、貴重な時間をありがとうございました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

レジデント 一年目 松山

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