第32回日本耳科学会総会・学術講演会にて『第1回 YIA(Young Investigator Award)』を平林源希先生が受賞しました。
このたび、当教室の平林源希先生が、第32回日本耳科学会総会・学術講演会にて、第1回 YIA(Young Investigator Award) を受賞しました。この賞は今回の耳科学会から若手を対象に設けられたもので、非常に栄誉ある賞であります。全医育機関から推薦された40歳以下1名ずつの演題が予備審査され、上位評価された演題のみ本学会で発表の場を与えられます。それらの発表演題が学会会場で審査され受賞者が決定されました。
受賞した発表のタイトルは「小型霊長類難聴モデルと超高磁場MRIで明らかにする難聴が及ぼす脳の変化」です。
平林先生、受賞おめでとうございます!
受賞内容の要約を平林先生に作成して頂きましたので、以下に掲載します。
「この度、非ヒト霊長類の難聴後の脳の変化について報告した発表が、2022年 第32回日本耳科学会のYIA(Young Investigator Award)に選ばれました。
成人の難聴を放置すると認知症の発症リスクになることが報告されていますが、そのメカニズムはまだ解明されておらず、臨床的に人でその過程を見ることは簡単ではありません。今回ヒトでは使用できない高磁場MRIを用いて難聴の小型霊長類の脳を撮影し、難聴1ヶ月後から聴覚のみでなく視覚に関わりの強い脳の領域に強い変化が起こっている事がわかりました。ヒトでは生まれつき耳が聞こえないまま育つと視覚を頼りに生活し、脳の情報処理法が変化する事がわかっていますが、それが長期的に認知機能にどのような影響を与えるのかはわかっておらず、また今回のように成獣、成人の難聴に関しての知見はほとんどありません。今後この実験モデルから難聴による脳の変化が明らかになれば認知症の予防や、難聴のリハビリテーションに役立つ知見が得られるかもしれません。これは来る世界的な高齢化社会においても意義深いものです。この研究は当院再生医学研究部の岡野James教授のご指導を賜り行うことができました。これからもさらなる研究を重ね、難聴研究の発展、普及に貢献したいと思います。」
日本耳科学会では今年から若手を対象にYIA(Young Investigator Award) が設けられ、栄えある第1回のYIAを当教室の平林源希先生が受賞しました。
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